オンラインコンファレンスのまとめと録画ビデオ

2020年9月19日に行われたオンラインコンファレンスのまとめをブログにしました。

このコンファレンスにはThe North Faceのプロトレイルアスリートの宮崎喜美乃選手をお呼びしてQ&Aを行いました。

弊社創立者であるブレイズはランニングシューズについて、宮崎選手とはQ&Aセッション、ランニング・クリニックの講師、ランニング障害の研究者であるJFはランニングによる膝の障害についての講義を行いました。

エビデンスをベースにこれまでのランニング障害に対する療法を疑問視し、新しい療法を学ぶために必要な考え方が学べます!

 

『ランニングシューズの真実』ブレイズ

・着地の衝撃が身体に伝わる速さ(VLR)とランニング障害との関係性(VLR↑=ランニング障害↑)

・着地の仕方がVLRに影響している。(ヒールストライク=VLR↑、ミッド、フォアフットストライク=VLR↓)

・ただ着地の仕方に非常に影響しているのかランニングシューズである(クッション性↑=ヒールストライクで走るランナー↑)

・ミニマリスト・インデックス0〜100%(どのくらいミニマリストシューズなのかを示す数値)重量、スタックの高さ、ドロップ、柔軟性、シューズ機能の有無の5項目から決められる。

・ミニマリスト・インデックスが高い=自然の足(5本指の足袋のようなシューズ)

・足裏の感覚を高めることでVLRを減らすことができる

・ランニングをこれから始められる方、最近始められた方にはミニマリスト・インデックス70%以上が理想、ただ何らかの故障(もしくは経験)が足部、アキレス腱、ふくらはぎ等にあればミニマリスト・インデックス50%以上のシューズがオススメ!

・ランニング経験者(現在故障していない。パフォーマンスアップを求めていない場合)シューズを変えないで、現在のシューズでランニングを行う。シューズを変えることでケガのリスクを増やす。

・ランニング経験者(現在故障している場合)

故障の位置が膝、股関節、腰=ミニマリスト・インデックスが高いシューズ(70%以上)

故障の位置が足部、ふくらはぎ、アキレス腱=ミニマリスト・インデックスが低いシューズで保護(短期的に)

・パフォーマンスアップを目指すためには、軽いシューズを選ぶ(クッション性、ドロップ、カーボンプレート、モーションコントロールではない!) 

 

  

宮崎選手へのQ&A

・コロナの時期にどのようにしてモチベーションをキープしているのか?

 A .今まで試してみたかったけど出来なかったことを試してみる!普段できないことを試してみることでモチベーションを維持してきた。

・身体に痛みを感じた場合は次の日から3日間バイクもしくは水泳を行う。痛みがなくなったらランニングに戻る。

・ウルトラトレイルランのトレーニングは、1日12時間走るのは数日続ける。しっかり睡眠もとって行う。寝ないで走るのは本番!(セット練習)

・低酸素トレーニングを筋トレの位置付けで取り入れる。週2〜3回(短期間で結果を出したい場合)目的に合わせてトレーニングを行う。

・結果の出したい今後のレース:UTMF、UTMB

・宮崎選手の活動をフォローして、応援するには:インスタ@miyazaki_kimino

 

 

『ランニング障害の50%は膝に起きる。その理由と対処法』JF

・実は間違っていること#1:足の形と膝の痛みに関連性はない。(扁平足でも膝に故障が起きるリスクを上げない。なので、生まれつきの扁平足は修正する必要なし!)

・実は間違っていること#2:膝のQアングルと膝の故障に関係性はない!

・実は間違っていること#3:臀筋(Glutes)が弱いことが原因で膝に故障を起こすのではなく、膝に痛み感じることで臀筋が弱くなる(原因ではなく結果!)

・トレーニング、ランニングの負荷に耐えられる力(容量)を忘れてはいけない。

・容量は睡眠、ストレス、栄養、ネガティブな感情、動きへの恐怖感などで変動する。

・ランニング障害の原因は主に3つに分けられる(負荷、反復運動、ROM)

・膝蓋大腿関節症は負荷が原因で起きる障害なので、対処法は一回に走る量を減らし、より頻繁に行う。(10kmを週3日ではなく、6kmを週5日行う)

・またスピードを下げ、下り坂を避ける。

・膝蓋大腿関節症の場合、急性の場合は痛みをゼロ(0/10)で保護をする。しかし長引く痛みに関しては痛みが<2/10であれば負荷を与えることで、膝の組織を徐々に適応させる。

・実は間違っていること#4:テーピングで膝蓋骨のアライメントを修正しようとしても、それは不可能なこと。テーピングでアライメントは修正できない!

・患者さんへの教育が非常に大切!(Patient Education (PE) vs PE + Exercise vs PE + Gait Retraining)全て同じ効果が出た。有意差なし!

 

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ランニング・クリニックスタッフ